田辺鉄工所で製造した「万能機」を昭和天皇により天覧に預かっている まさにその瞬間の写真です。
日高グループは、機械の設計から製作および販売、据付を行なう日高機械、株式会社田辺鉄工所、 総合展示場としての株式会社田鶴浜マシンウッドの3社からなるグループです。
工作機械のレトロフィットにおきましては、横浜レトロフィット株式会社との協力関係にてさらなる展開を図って参ります。
工作機械のOEM製造から、レトロフィット、産業機械の設計・製作から、木材加工機械、金具工法プレカット機械、 アルミ形材加工機械、セラミック外壁材加工機械、など汎用の機械から特殊機械まで様々です。
株式会社田辺鉄工所は明治37年11月1日東京都墨田区菊3丁目3番地に於いて創業し、昭和13年3月29日に株式会社に組織を改め、 本社工場、竪川工場、大島工場を都内に擁し、昭和19年には金沢市馬場6丁目27番地に金沢工場を設けて工作機械、 特に各種円筒研磨盤の製作に従事してきました。
幸い重要機械を設備しておりました金沢工場が戦災を免れましたので、昭和23年4月14日本社を金沢の前記場所に移転し工場の拡充設備を図ると共に、工作機械からタナベ万能木工機の設計に着手しました。
各種の新しい考案研究と併せて生産を起動にのせ、自動型、大型、小型、卓上型並びに各種の一般高級木工機械も併せて製造、機能精度の優秀性が広く業界に認められる処となりました。
全国各地に出荷納入するとともに、毎年全国各都市で開催される展示会、実演会に参加し特に昭和30年5月開催の東京国際見本市、昭和31年4月の大阪国際見本市以降毎回連続出品を果たし、内外顧客の注目する処になって、多くの引き合いに接しています。
昭和57年本社工場敷地内に都市計画法による広域道路が施設されることとなり、これを機に従来から親密な関係にあった日高機械との、より一層のグループ強化を目的として、石川県羽咋郡志賀町堀松5-1に工場を移転してこれを志賀町工場としました。
昭和57年に志賀工場を開設し人材の確保と、設備の更新に努め、NC制御装置の自社開発に成功したこともあって、従来の汎用木工機械から脱却して特注専用の設計製造販売に注力し、特に志賀工場に近い富山県高岡市に集結するアルミサッシ加工業の旺盛な需要に応えて、NC位置決め装置付切断機、NCフライス機、ATC付20ツールNCフライス機、NC6タレットフライス機、NCルーター機、NCスタッド溶接装置などアルミサッシ加工用特注機械の製造販売に努力いたしております。
また、同時に住宅プレカット用NC仕口加工機、NC定尺切断機、プレカットライン、またトラック用NC荷台加工機など大型専用機、大型ハイテクマシンの製造販売を開始いたしました。
日高機械は、志賀町徳田で昭和37年2月に創業したしました。創業者である日高明正は昭和12年6月8日志賀町徳田で生まれ育ち、若干24才の時に生まれ故郷である同地に現在の日高グループの基礎を築きました。
創業者は、「日高商店」として、隣接する建具の産地である田鶴浜や地元の大工、工務店などに対応する木工機械、器具並びに消耗品とししての刃物類の販売を主体とした営業活動を展開しておりました。
もともと機械の考案と加工、調整技術に長けていた日高明正は、ただ単に仕入れた商品を販売する、いわゆる商社としての活動のみには飽きたらず急速な加工設備の充実と、加工工場の設備並びに設計加工、組み立てに必要な人材の確保と育成に努め、木工機械を設計、加工、組み立てに必要な人材の確保と育成に努め、木工機械を設計、製造して販売するメーカーへの道を歩き始めました。
これを「日高機械」と改組致しました。
昭和60年代に入りますとすぐに急速な若年労働者の減少と3K職場への不就業の兆しが見え初めてきました。木工加工の世界は職人としての厳しい修業と長い試練の時を必要とする為特に3K企業の代表格とみられ始めました。
これらの現象を予見し、木工加工業界界の継続者難と労働者不足に対する為、いち早く木工機械をNC化するための新たな人材の確保と、開発設備に積極的な投資を致しましたところ、自社独自技術による多軸のNCコントローラを開発することができ、このコントローラを搭載した木工機械を全国の展示会、国際見本市にシリーズ化して毎年出品致しました。
産業機械としては日本で最初にICカードを外部記憶媒体として採用し、さらにGコードなどプログラム言語を廃した日本語による簡易プログラム方式を運用するなど、常に時代の最先端を見つめる技術集団企業であり業界の注目を浴びてまいりました。
さらに、木工機械のみにとらわれることなくアルミ加工業界、プラスチック加工NC位置決め装置、食品加工機械、マテハンロボットへと積極的に展開しています。
日高グループとしての組織力の強化と、分業分担化の魅力を最大限に引き出すため平成5年5月、グループの総合展示場を兼ねた研究開発センターとしての役割を果たす株式会社田鶴浜マシンウッドを設立いたしました。